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洪水のチャオプラヤ川で日本と後進国の格差問題を考える

 2011-10-13
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バンコクに着いて、ホテルに荷物を預けて、一番最初に向かったのがチャオプラヤ川でした。
現在、アユタヤで洪水が起こっており、遺跡や周辺の工業団地が大変な被害に遭っています。
今のところ、バンコクの市内に影響はほとんどありませんが、今週末満潮を迎えたときに危機が訪れるのではと言われています。

そして、そのバンコクからアユタヤ、そして遙か先のメコン川まで、1000kmにも渡って悠然と流れているのが、チャオプラヤ川。
今回は、所用により、地下鉄やモノレール、バスと並んで、バンコクの足となっている船、チャオプラヤエクスプレスに乗ってみました。

まず、モノレールの駅から船着き場に向かう道に土のうが置いてあり、警戒水域にあることが分かります。

sP1010596.jpg

しかし、今のところ川は穏やかなので危険はなさそうなので、ごー。

sP1010599.jpg

高層ビルとレトロな船の組み合わせが、まるで浅草からお台場への遊覧船です。
しかし、のんきなことを言っていられるのもこの辺までで、上流の方に行くとこんなことに。。

sP1010605.jpg

完全に沈んでますがな。

ここで、一緒に乗り合わせてた日本人のおっさんが声をかけてきました。
「いやあ、私も何度もここに来てるけど、こんなに水が出てるのは初めてだよ」

彼は定年後にタイに来てて、今はチェンマイでボランティア(農業)をしているそうです。

「開墾とか収穫をやってるんだけど、朝早く起こされて、トラックで何時間もかけて移動して、朝から晩まで野良仕事。ニュースを見る暇もないよ。。」

 ボランティアには彼のような老人のほかに、日本や欧米からの大学生もたくさんきているそうです。

「何十万円も払って、朝から晩までこき使われて、ついでに食中毒とかで入院する人も出て。。いろいろ過酷だよ。」
「なんで、そんな過酷なことを、自ら進んで。。」
「まあ、農業好きだからね。。」

彼は、現役時代は保険会社に勤めてたそうです。
しかし、最後の5−6年は人材会社に強制的に出向させられてたとのこと。

「30年も保険稼業やってて、いきなり人材会社で結果が出せるわけないよ。それで、子供みたいな若造にねちねちと文句を言われて。。やってらんないよ。」

 どうやら、リストラのための乳母捨て山に行かされてたようです。
 日本の会社は、正社員を解雇できないため、こうやって、嫌がらせをして退職に追い込むことが多いのです。
 
「大変でしたね。」
「まあ、その嫌みに耐えれば、毎日定時に帰るし、有給は全部使い切る。夏休みとか一ヶ月とってたかな。給料はしっかりもらえるから、まあ、悪くはないかな」

 こうやって、会社の人件費は働かない老人に渡っていくのです。。

 しかし、この人を憎むのは筋違いです。
 労働基準法に守られ、与えられた仕事をこなしている(ただし結果は出ていない)のだから責められる故はありません。
 きっと、同じような境遇で心を病んで、今も苦しんでいる人もたくさんいるでしょう。

 そんな酷い仕打ちをする会社を恨むのもやっぱり違います。
 会社だって、好きで仕事をしない人に高給を払っているわけではないのです。解雇が出来ないから、こうやって仕方がなく高給を払いながら、少しでも損害を減らすために(1円の得にもならない)嫌がらせをする以外方法がないのです。
 
 結局国の作ったルールが間違っているのですが、「正社員を退職金を保証すれば、自由に解雇できるようにしよう」と言って、猛反対するのは日本国民です。
 問題は、ぐるっとループしていて、解決は大変難しいのです。
 そして、その問題は、たくさんの人を少しずつ苦しめて、日本全体の閉塞感を深めていきます。
 
 では、何十万円も払ってタイにボランティアに来ている若者は、本当にボランティア好きで来ているのでしょうか。それとも、就職先がないから経歴の穴埋めに来ているのでしょうか。エントリーシートに書くことを増やすためにきているのでしょうか。。
 まあ、こちらは、学生の心の満足感を高め、現地の人の役にも立っているので、上記の問題よりは健全かもしれません。
 
「でも、俺たちは好きでやってるからいいけど、現地の人は大変だよ。
 子供が何人もいるのに、朝早くトラックに乗せられ、夜遅くまで過酷な労働。夜遅く帰ってきて、子供と一緒にご飯を食べてすぐに寝るだけの生活。それでも、給料は一日の600円くらいだからね。。。
 そんな生活だから、子供は5歳くらいから働かされるし。」
 
 日本や欧米の就職難とは別次元の過酷な人生がそこにあります。
 
「そんな生活だから、麻薬に走る人も多くて、警察に捕まる人も多い。親が捕まった子供は生活がすさんじゃって。。もう、どうしようもないね」

 そんな話をしていると、船はどんどん上流にいき、家がみすぼらしくなってきます。
 
sP1010628.jpg
 
 一般的に、川の側には貧乏人が住んでいることが多く、今週末、水があふれたら、きっと彼らのギリギリの生活は破綻してしまうのでしょう。
 
 そして、終着駅の船着き場は沈んでました。

sP1010608.jpg

 橋の上をわたって外にでると、多くの人たちが土のうを作っています。
 
sP1010617.jpg
 
 多くの、決して裕福そうではない人たちが必死に作業をしています。
 この土のうの多くは、川に面しているこの船着き場に積まれているのですが、町を歩いていると、銀行や貴金属店の入り口にも積まれていることが分かります。
 
sP1010620.jpg
 
 隣の、ゴミのようなものを売っている商店はそのままで、金のある銀行はしっかり守られる。
 まるで、リーマンショック後のアメリカのようです。
 
 どんな制度も、うまく回っているときは、多くの人が幸せになる。
 でも、ひとたび歯車が狂い始めると、弱いものから酷い目に遭っていく。
 
 洪水もそう。リーマンショックもそう。日本の景気減退もそう。
 でも、それ以前に制度とか災害とかを超えた、普遍的な貧困も存在して、その存在は何十人かがボランティアで力仕事をしても解決するわけではない、大変難しい問題で、人が生きて行くには、世界はいろいろ厳しいなあと思うわけです。
 
 一生懸命土のうを作っている人たちの家も、きっと週末には床上浸水になっちゃうんだろうなあ。。
 


関連記事
はてなブックマーク→ このエントリーをはてなブックマークに追加 2011-10-13 | 03.タイ準備編 | トラックバック:(0)件 | コメント:(2)件
コメント:
No title
うちの父もバブル後、出向を余儀なくされ「会社に殺される」と言ってました。
家のローン、私らの学費があるので勤め上げてくれましたが定年後には何もしない!と宣言し10年間遊びほうけて暮らしています。
誰も何も責められません。
最終的に選択するのは自分ですものね。
久しくあって居ない父を思い出させてくれてありがとう。
まだまだ元気に遊びほうけて欲しいと遠い空の下から願わずにはいられません。合掌
2011/10/15(土) 21:25 | URL | Mihozi #-[ 編集]
No title
そうなんです。
みんなが、自分で出来る最善の行動をとっているのに、社会全体は馬熊わらない。明らかにルールが間違っているのに、その改正が多くの人の短期的な利益を損ねるため改正もされない。
そのやるせなさが、私をExitにむかわせる。。
2011/10/16(日) 08:05 | URL | もりぞお #-[ 編集]
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もりぞお / 森山たつを

Author:もりぞお / 森山たつを


海外就職研究家という変な肩書きを名乗ってます。
 本を書いたり、海外就職に関するセミナーやったり、BBT大学の講師勤めたり、毎日エデュケーションの連載やったりしてます。
あと、J-Cast会社ウォッチで連載してます。
「アジア海外就職」という選択肢

 外資系企業に7年+日系大企業に2年勤めた後、突如会社を辞めてビジネスクラスで1年間世界一周旅行に出る。
 その後、2年間日本で働いた後、またも突如会社を辞めて、現在アジアでの日本人就職について研究・発表を生業にしている。

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 ちなみに、この似顔絵は「海猿」「ブラックジャックによろしく」でおなじみ、漫画家の佐藤秀峰さんに描いて頂きました。

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